巷説百物語 (怪BOOKS)



巷説百物語 (怪BOOKS)
巷説百物語 (怪BOOKS)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
人気ランキング:154489 位
発送可能時期:ご確認下さい
参考価格:¥ 1 (消費税込)

ご購入前のご注意
当ホームページはアマゾンウェブサービスにより運営しています。 商品販売はすべてアマゾンになります。最新価格、製品情報はボタンを押してご確認下さい。

購入する

泉鏡花賞受賞作『嗤う伊右衛門』にも登場する小股潜りの又市が、江戸の世を舞台に悪党を退治する時代小説の第1弾。デビュー作『姑獲鳥の夏』に始まる「憑き物落とし」中禅寺秋彦が活躍する作品群とは、また味わいの異なる妖怪シリーズだ。

寺への帰路で豪雨に見まわれ、やむなく途中のあばら屋に逃げ込んだ1人の僧。小屋には白装束の御行、人形遣いの女、そして初老の商人と若い男が居合せていた。雨宿りの余興に始まる「百物語」。一見無関係な怪談話は、意外な符号を伴って僧の心の内で形を成す。小屋の外では「しょり、しょり」と何者かが小豆を磨く音が。やがて僧は、恐るべき怪異と出会う…。

立ち現れるのは、江戸時代の絵師竹原春泉の『絵本百物語』に描かれる小豆洗い、白蔵主(はくぞうす)、舞首、芝右衛門狸、塩の長司、柳女、帷子辻(かたびらがつじ)の7妖怪。又市をはじめとする小悪党一味、山猫廻しのおぎん、事触れの治平らは巧妙な罠を十重二重(とえはたえ)に張り巡らせ、どうにも立ちゆかない事態を「妖怪」のしわざとして収める。著者自身の言葉を借りれば、本作は、難事件を「妖怪」と名づけて払い落とす中禅寺のシリーズの「裏返し」なのだそうだ。

又市は「悪党だから死んでもいいなンていううざってェ小理屈も俺達にゃァ関係ねェ」とうそぶく。そして「悲しいねぇ」と言葉を継ぐ。登場する妖怪たちは、人間の心の闇や業(ごう)が形を成した末の「悲しい姿」だ。そもそも春泉の『絵本百物語』は人間の醜い心を風刺したものでもある。その業を見据える又市の姿が、たんなる勧善懲悪の時代劇ではない深みを物語に与えている。(中島正敏)



京極版『必殺』の開幕

◆「小豆洗い」

 越後の難所・枝折峠。
 旅の僧・円海は、雨宿りの小屋で奇妙な一行と出会う。

 その中のおぎんという女が百物語として語った、
 山猫に化かされる哀れな花嫁の話に、
 なぜか平静ではいられない円海は…。


 〈京極堂〉シリーズが、謎を妖怪と名付けて祓い落とす、という趣向
 であるのに対し、本シリーズは、その完全な裏返しとなっています。

 真っ当な手段では対抗できない世の悪に対し、妖怪という神秘を
 演出することで裁きを与え「怪異(≒完全犯罪)」を創造していきます。



◆「白蔵主」

 甲斐の国、夢山。
 狐釣りの弥作は、普賢和尚という僧に殺生の罪を
 戒められ、猟師を辞めたことをおぎんに告白する。

 しかし本当は、人には言えない、
 忌まわしい事情を抱えていた…。


 狐の妖かし「白蔵主」に重ねられていく人々の思惑と欲望―。

 「弥勒三千」と嘯く又市が、結末で思わず漏らす倫理観にも注目です。
人の心に妖しぞ棲む

人の心が生み出すこの世の嫉妬・妬み・嫉み・欲望…それらを妖しになぞらえて、仕置き人よろしく罪人を裁き・恨みを晴す者たち。

その仕掛けの巧みさよりも、なぞらえられる妖怪奇憚に惹かれる自分がいる。
人の心に妖しぞ棲む。
それは京極堂の妖怪シリーズにも通じる視点でもある。

京極堂の活躍するシリーズに出会った時、その薀蓄の膨大さ怪奇と現実との境界線の朧な世界に惹かれたものだが、百物語シリーズを読んで初めて自分の読みたかったのはコレなのだと感じた。
面白い!だが……。

文庫といってもかなりの厚さで、その上それぞれ話によって雰囲気の明るさ、暗さがはっきりと分かれているため、暗い話が苦手な方は途中まで読んでもういいや、と諦めてしまうかもしれない。私はそうだった。
だが後半の話になるに連れて徐々に面白さが増していく。初めのほうの話ではほとんど「役」としてしか描かれなかった登場人物たちの背景やキャラクターにどんどん深みが出てくる。次も読みたい、と思われること間違いなしだ。

お勧めの話は「芝右衛門狸」「塩の長司」「柳女」「帷子辻」。


御行の又市再登場

1999年8月リリース。『嗤う伊右衛門』に登場した御行の又市を中心に据えた『怪』シリーズ。御行の又市以外にも傀儡師、山猫廻しのおぎんやら、事触れの治平、四玉の徳次郎、御燈の小右衛門などなかなか濃い面子を揃えていてひきつけられる。巷説百物語→続巷説百物語→後巷説百物語と続き前巷説百物語(さきのこうせつひゃくものがたり)を最近リリース。出てくる順番が不規則でまるでスターウォーズみたいでもある。連載ものに1つの書き下ろしを加えるというスタイルもなかなかだ。

語りに実に味がある。こういう文体は京極の真骨頂だ。この『るび』が付いたり付かなかったりするところが微妙にイイ。書き出しのフレーズを整えてくるやり方も面白い。だからどうしても面白くなってしまう。変な言い回しだが昔の文人達は和綴古文を読んでこんな風に楽しかったのかな、ということを疑似体験しているような気分になってくる。

しょき。

さ。
ささ。
さささ。
さ。

旨いよなぁ。ホント。本作では特に最後の『帷子辻』が響いた。傑作である。
京極堂は出てきません

京極氏は一つ一つの作品を短編としても読ませるし、長編の中の一部としての役割をもたせたりもする。その技法が秀逸。このシリーズもそうだ。小編がそれぞれに面白くて引き込まれるのだが、次作の「続巷説百物語」に向かってすべて伏線となって流れていく。

読者は普通には狂言回しの役割を与えられた百介に感情移入せざるを得ないのだが、現在を生きる私達の道徳観に基づいた「善」「悪」は用を成さない。百介もどうやら少し逸脱したい常識人なため、後ろ暗い世界にあこがれ、こちら側に安寧とした自分の居場所を持ちつつ、あちら側に首を突っ込もうとする。本作ではまだ、かかわりが始まって、浸かり始めて、それでもまだ本質的な「覚悟」を求められるわけでもなく、読者もかなりはらはらしながらも安心して事件にかかわれる。
次作を読むなら順番は間違えない方が良い。



角川書店
続巷説百物語 (角川文庫)
後巷説百物語 (角川文庫)
続巷説百物語 (文芸シリーズ)
嗤う伊右衛門 (中公文庫)
嗤う伊右衛門 (角川文庫)




孔明の野望―異説『柴堆三国志』 (二見文庫―二見WAi WAi文庫)

孝明天皇と「一会桑」―幕末・維新の新視点 (文春新書)

巷説百物語 (怪BOOKS)

広告五千年史 (新潮選書)

広重の三都めぐり―京絵図大全・大坂細見図・御江戸大絵図で歩く 京・大坂・江戸・近江 (古地図ライブラリー)

江戸・東京の被差別部落の歴史―弾左衛門と被差別民衆

江戸300年 大商人の知恵 (講談社プラスアルファ新書)

江戸300藩の意外な「その後」―「藩」から「県」へ 教科書が教えない歴史 (PHP文庫)

江戸アルキ帖 (新潮文庫)

江戸お留守居役の日記―寛永期の萩藩邸 (講談社学術文庫)




 [link]HHHZZ034  [link]GGGAA080  [link]NNNAA087  [link]GGGZZ033  [link]RRRXX069
 [link]KKKAA084  [link]OOOOO015  [link]TTTTT020  [link]NNNZZ040  [link]SSSZZ045
 [link3]CCCCC036  [link3]CCCCC085  [link3]CCCCC040  [link3]CCCCC076  [link3]CCCCC012
 [link3]CCCCC065  [link3]CCCCC054  [link3]CCCCC001  [link3]CCCCC067  [link3]CCCCC039